1. 感情に影響されるのは自然なこと
介護や看護の場面では、不安・怒り・悲しさ・焦りなど、強い感情が生まれやすくなります。
心理学では、人は強い感情があると、判断や行動が影響を受けやすいことが知られています。
感情に反応してしまうのは、弱さではありません。
2. 感情に引きずられすぎると起こりやすいこと
感情が高ぶったまま関わり続けると、次のようなことが起こりやすいとされています。
- その場で強い言い方になってしまう
- 後から後悔や自己嫌悪が残る
- 疲れがたまりやすくなる
- 相手との関係がぎくしゃくする
これは、感情が先に動き、考える余裕が少なくなる ためです。
3. 「感情をなくす」必要はありません
感情に引きずられない関わり方とは、感情を抑え込むことではありません。
心理学では、
- 感情は「なくすもの」ではなく
- 「気づいて扱うもの」
と考えられています。
気づくことで、感情と行動の間に“間(ま)”が生まれます。
4. 感情に引きずられにくくする工夫
① まず「今の気持ち」に気づく
心の中で、「今、私は不安だ」「今、イライラしている」
と 言葉にして気づく だけでも、落ち着きやすくなることがあります。
② すぐに反応しない
強い感情が出たときは、
- 深呼吸をする
- 一呼吸おく
- その場を少し離れる
数十秒でも、感情の強さが下がりやすいことが分かっています。
③ 「相手の感情」と「自分の感情」を分ける
相手が怒っている、不安そう、悲しそうでも、
その感情すべてを自分が引き受ける必要はありません。
「相手はそう感じている」
「でも、私は私の気持ちを守っていい」
と分けて考えることが大切です。
④ 完璧な対応を目指さない
毎回うまく対応できなくても問題ありません。
心理学では、完璧を目指すほど感情の負担が増えやすい ことが知られています。
5. 感情に引きずられないことは「冷たさ」ではない
感情に距離を取ることは、無関心や冷たさではありません。
むしろ、落ち着いた関わりを続けるための大切な工夫 です。
「感情を大切にしながら、行動は落ち着いて選ぶことができます。」
6. 支援を使うことも、感情を守る方法
訪問看護・訪問介護・ケアマネジャーなどの支援は、
感情の負担を一人で抱え込まないための存在です。
役割を分けることで、感情に引きずられにくい環境をつくることができます。
7. まとめ
感情に引きずられすぎない関わり方は、
自分の気持ちを無視することではありません。
- 気づく
- 立ち止まる
- 分けて考える
この積み重ねが、介護・看護を穏やかに続ける助けになります。
💬 このコラムは一般的な健康情報として作成しています。
感情のつらさが続く、強い不安や怒りで生活に支障が出ている場合は、
医師・看護師・ケアマネジャーなどの専門職へ早めにご相談ください。