1. 「看護」は病院の中だけじゃない
「看護師さん」と聞くと、白衣を着て病院で働く姿を思い浮かべる方が多いと思います。
でも実は、看護師がご自宅や施設に出向いて行う医療支援があるのをご存じですか?
それが「訪問看護」です。
訪問看護は、病気や障がいがあっても「自分らしく暮らしたい」という人の生活を支える仕組みです。
病院のように“治す”だけではなく、“支えながら生きる”ための看護といえます。
2. 誰が利用できるの?
訪問看護は、赤ちゃんからご高齢の方までどなたでも利用できます。
- 退院して自宅で療養したい方
- 病気や障がいがあっても自宅で暮らしたい方
- 認知症や寝たきりなどで医療的な管理が必要な方
- 最期の時間を自宅で穏やかに過ごしたい方
医師の指示書があれば、医療保険・介護保険のどちらでも利用できます。
3. 看護師がどんなことをしてくれるの?
訪問看護の仕事は、「病気を診る」ことだけではありません。
一人ひとりの生活の中に入り、“体”と“心”の両方を見守るケアを行います。
🌿 主な支援内容
- 体調チェック(血圧・体温・脈拍など)
- 薬の管理や服薬の確認
- 点滴・傷の処置・カテーテルの管理
- 清潔ケア(入浴・清拭・爪切りなど)
- リハビリのサポート
- ご家族への介助方法のアドバイス
- 不安や悩みを聴く心のケア
つまり、訪問看護師は「その人とご家族の“安心”を届ける専門職」です。
4. 病院とのちがい
病院では、医師を中心に短期間で治療を行います。
一方、訪問看護は、“日常の中で支え続ける” ことを目的としています。
| 病院 | 訪問看護 | |
|---|---|---|
| 目的 | 治療・回復 | 継続的な支援・生活の安定 |
| 場所 | 医療機関(病院・クリニック) | 自宅・施設など生活の場 |
| 期間 | 一定期間で入退院 | 必要に応じて長期継続 |
| 支援の中心 | 医師・病院スタッフ | 看護師が主役(医師と連携) |
たとえるなら、病院が「嵐の中で船を修理する場所」だとするならば、
訪問看護は「航海を続けるためにそばで舵を支える人」です。
5. ご家族への支えも大切な役割
訪問看護では、ご本人だけでなく ご家族もケアの対象 です。
- 介助の方法が分からない
- 不安で夜も眠れない
- どう声をかけたらいいか迷う
そんな時、訪問看護師は“家族の味方”として一緒に考えます。
ご家族が笑顔でいられることが、利用者の安定にもつながるからです。
6. 「訪問看護」は誰のためのもの?
病気のある方だけのサービスではありません。
たとえば――
- 慢性的な病気を抱えながらも「家で暮らしたい」
- 認知症の親を支える家族が少しでも安心したい
- がんの治療を続けながら穏やかに過ごしたい
- 精神的に不安定で外出が難しい
そんな思いを支えるためにあるのが、訪問看護です。
7. 最後に
訪問看護とは、「病院を出た後も、医療と安心が家に届く仕組み」
です。
看護師は病気だけでなく、その人の人生と寄り添いながら支え続けます。
「“看護”とは、病院の中だけで行われるものではありません。
あなたの暮らしの中にも、看護はそっと寄り添っています。」