1. 血圧は「毎日の体調を映す鏡」

血圧は、心臓が血液を送り出す力と、血管の状態で決まります。
そのため血圧は、以下などの影響を受けて大きく変わることがあります。

  • 体の疲れ
  • 睡眠不足
  • 水分不足
  • ストレス
  • 寒さ

血圧は「高ければすぐ危ない」「低ければ問題ない」ではなく、
その人の体と生活に合った“ちょうどよさ”を保つこと が大切です。

【高血圧】について

2. 高血圧とは?

一般的に

  • 上(収縮期)140 mmHg以上
  • 下(拡張期)90 mmHg以上
    が続く状態を高血圧と呼びます。
    (※医療機関の基準。家庭血圧はやや低めの値が基準になります。)

高血圧が長く続くと、心臓や血管に負担がかかり、病気につながる可能性があります。

3. 高血圧と上手につきあう生活のコツ

🧂 ① 塩分をとりすぎない

塩分は血圧を上げやすいため、日本人の食事では大切なポイントです。
できる範囲で以下を意識します。

  • みそ汁は具を多く・汁を少なく
  • 漬物やハム、練り物は量を控えめに
  • しょうゆを「かける」より「つける」に
  • 外食はスープや汁物を全部飲まない

※塩分制限は体調により個人差があるため、医師の指示が最優先です。

🥗 ② 野菜・果物をとる

野菜や果物に含まれる「カリウム」は塩分(ナトリウム)を体の外に出す働きがあります。
腎臓のご病気がなければ、

  • 野菜のおかずを1品追加
  • 果物を少量とる
    などが効果的です。

🚶 ③ 軽い運動を続ける

散歩やストレッチなどの運動は、血管をやわらかくし、血圧を整えます。
無理せず続けられる強さでOKです。

😌 ④ ストレスをためない

ストレスは血圧を上げる原因になります。
深呼吸・休憩・好きな音楽など、“心が落ち着く時間”を持つことが大切です。

❄️ ⑤ 冬の寒さに注意

寒さで血圧が上がりやすくなるため、

  • 朝の急な立ち上がり
  • 冷えたトイレや脱衣所
  • 熱いお風呂との温度差
    は特に注意が必要です。


【低血圧】について

4. 低血圧とは?

低血圧は明確な数値の基準はありませんが、
「血圧が低くて、めまい・立ちくらみ・疲れやすさがある状態」 を指すことが多いです。

「数値が低い=危険」ではありません。
体質で低い方でも、問題なく元気に過ごしているケースは多くあります。

5. 低血圧との上手なつきあい方

💧 ① 水分をしっかりとる

脱水は血圧を下げる大きな原因になります。

  • 日中こまめに飲む
  • 寝る前・起きてすぐに少し飲む

特に冬は“のどの渇きを感じにくい”ため注意が必要です。

🍚 ② 朝食をとる

朝食をとると血圧が上がり、体が活動モードに入ります。
おにぎり・パン・スープなど、少量でもOK。

🚶 ③ ゆっくり動く

立ちくらみがある方は、

  • 起きるときに徐々に身体を起こす
  • 急に立ち上がらない
  • こたつ・ソファから立つときも一呼吸

といった動作の工夫が安全につながります。

6. 血圧は「毎日の記録」も大事

血圧は一回の数字よりも“いつもと違う” が大切です。

  • 普段より急に高い
  • いつもより極端に低い
  • めまい・息苦しさ・頭痛がある

などの変化があれば、早めに相談することで大きな病気を防ぐことにもつながります。

7. まとめ

血圧は、年齢とともに変わりやすいものです。
高い日があっても、低い日があっても、
生活の中で少し整えていくことが“良い付き合い方” です。

「血圧は“体の声”。
無理のない範囲で整えて、毎日を安心して過ごしましょう。」

💬このコラムは一般的な健康情報として作成しています。
持病や体調に不安があるときは、医師や看護師にご相談ください。