在宅での生活をサポートする「訪問介護」。高齢の方や障がいをお持ちの方が、住み慣れた自宅で安心して暮らすために欠かせないサービスです。今回は、訪問介護を利用する前にぜひ知っておいてほしい5つのポイントをご紹介します。
1. 訪問介護でできること・できないこと
訪問介護では、食事・排泄・入浴などの「身体介護」と、掃除・洗濯・買い物などの「生活援助」が提供されます。一方で、医療行為(注射・点滴)や大掃除、家族の洗濯などは原則NG。介護保険の範囲でできる内容に限られているため、最初にしっかり確認しましょう。
2. 介護保険の申請が必要です
訪問介護は原則として介護保険制度を利用して提供されるサービスです。そのためには、要介護認定の申請 → 認定調査 → ケアマネジャーとの契約 → ケアプラン作成、という流れが必要になります。お住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターが窓口となります。
3. 「ケアマネジャー」が支援の要です
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、利用者や家族の希望を聞きながら、必要な介護サービスを組み合わせて「ケアプラン」を作成します。訪問介護の時間・頻度・内容もこのケアプランで決まります。相性の良いケアマネと出会えると、介護生活がぐっと楽になります。
4. 信頼関係が大切。訪問介護員は「生活のパートナー」
訪問介護員(ヘルパー)は、あなたのご自宅に入り、生活を共に支える存在です。信頼関係が築けるかどうかが、安心してサービスを受けるカギとなります。最初は不安でも、回数を重ねるうちに顔なじみになり、困ったことも相談しやすくなります。
5. 「不満」や「疑問」はすぐに相談を
「ヘルパーさんが時間通りに来ない」「対応に違和感がある」など、小さなことでも遠慮せずにケアマネジャーや事業所に相談しましょう。改善してもらえることも多く、我慢せずに伝えることが安心して利用するコツです。
訪問介護は、自立した在宅生活を支える心強い味方です。制度や仕組みを正しく理解し、信頼できる支援者とつながることで、より豊かで安心した生活が実現します。気になることがあれば、地域包括支援センターなどに相談してみてくださいね。